こんにちは。てぃろです。
最近仕事の進め方について思うところがありました。そこで思い至ったのが、仕事の進め方って習わないなぁ、ということです。
仕事の進め方は学校では習わない
ここでいう仕事とは「一つの目的を達成するために長期的に他者と共同作業をする」ことを指しています。一人での作業も仕事と言えますが、ここでは言及しません。
これだけ聞くと、できると自信を持って言う人とそうでない人に分かれると思いますが、ことお金を稼ぐための仕事として取り組んだ途端にできていないことが多いように思います。多くの人が新卒入社して最初に先輩に叱られたり指導されるのはまさにこういうところかと思うのです。
私も例にもれずそうでした。私も共同作業として進めるだけならできると思ってましたが、そんなことはありませんでした。
学生時代に文化祭や様々な委員を担当していたので長期的な共同作業はできるものだと思っていましたが、仕事はそんなに甘くはなかったのです。仕事は大なり小なりお金を稼ぐために全員が必死に取り組んでいることであり、学校でのらりくらりとやって結果が出なくても問題ないものではありません。
そこで、学校では仕事の仕方は教えてもらわなかったな、と思ったのです。
いやいや文化祭とかで学べそうって自分で言ってるじゃん、という声も聞こえてきそうですが、それでは本当の意味では学べていなかったんだなと思ったのです。
仕事を進めるには”合意形成を図るためのスキル”が必要だ
仕事を進めるというのは、学校のグループワークのように仲間内で話すだけに留まらず、自分たちとは違う組織の人たちに話を通して進めたり、まだわからないことを議論して煮詰めたりと、様々なことがあります。
これらをうまく進めるために必要となるのは”合意形成を図るためのスキル”と言えるのではないかと思います。学校で学べなかったのはまさにこれです。
合意形成を図るためのスキルの内訳を細かく分けてみると、こんなものがあるかと思います。
- 議論する会議のために、事前に導出したい(される可能性がある)結論を想定する想像力と、そのためのディスカッションペーパーを用意する情報整理力
- 結論を出す会議のために、事前に選択肢と判断材料を整理し決裁者が判断できる資料を用意する情報収集力と整理力と、その決裁者がどのように判断するかを見極める洞察力
- ある事柄の認識合わせをするために、事象を絵にすることができる図解力やそのためのフレームワークを知る情報収集力と理解し使いこなす応用力
- 共同作業者と気持ちよく作業できるできるようにするために、相手を理解する洞察力や、言葉遣いや仕草
少しスキル的には重複しているように見えるところもありますが、あえて使い方と合わせて書くことで少し理解しやすいのではないかと思っています。
実はこれでもパッと思いつくだけ書いただけなので、まだまだたくさんあると思います。このように仕事を本当にスムーズに進めようとすると、これくらい抑えるべきスキルは多いのです。
そもそも学校では、まともに会議なんてやらないですし、議論の仕方すら教育されることはありません。フレームワークを使った情報整理なんかも大学に入ってようやくやるくらいなので、学校教育に頼ってばかりいたら最初仕事ができないなんてのは当たり前なんですよね。
合意形成を図るためのスキルは、エンジニアにこそ必要だ
開発が本業のエンジニアにはこういう能力は不要でしょ?と思う方もいると思いますが、私はそうは思いません。むしろ、プログラムを使って非常に複雑なプロダクトを作っているエンジニアにはそれ以外の仕事の人よりもより一層この辺のスキルが必要なのではないかと思うほどです。
技術的な単語を使用できない方が言う抽象的な要望を聞いて具体的に図解し理解し合意を得て開発する。自分たちが発案したモノであっても、図解し理解し整理しチーム全体で合意を得て開発する。
このように最初の発案者が違ったとしても、仕事として共同作業をする以上、不可欠なスキルなはずなのです。
自分の作りたいものを作っていきたい、すばらしいプロダクトに仕上げたいと思えばこそ、その思いをチームに浸透させていくスキルとして必要になるはずなのです。逆に相手がそういうことをしてくるときにきちんと答えてあげて自分の意見も取り入れてもらったり最適な解を導く議論をするにも必要なはずだと私は思います。
人は正論だけでは動きません。感情論も理解して受け止めていい着地点を探す。そういうことも合意形成を図るスキルとして重要です。いつもコストに縛られて理想と乖離のある現実的な実装を探さねばならないエンジニアにこそ着地点を探して合意形成を図るスキルが最も求められると思うのです。
最後に
今回は仕事の進め方について思うことを書いてみました。
現場によってはもしかしたらあまりこういう仕事の進め方が求められるようなことがない場合もあると思いますので、あくまで私が体験したケースとしてみていただけるといいかなと思います。
仕事の進め方という意味では、リモートワークのうまい仕事の進め方について過去にnoteのコンテストでグランプリももらったこちらの記事があります。
リモートワーク全盛の今の時代だからこそ、参考にしていただける仕事の進め方ではないかと思います。是非一度見てみてください。